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【インタビュー】私の想い(2)

彼ら彼女らに必要なのは「特別なこと」ではなく、みんなと同じ「当たり前のこと」


豊島
健常児なら好きにさせることで心が育つかもしれません。
でも障がい児は知的好奇心はたくさんあるけど、「好きにしていいよ」と言われても先の見通しが立たないと行動することさえできません。まずはそういう基本的なことです。
そして、子どもにとって、遊ぶことはとても大切です。
誰かに決められたことだけではなく、自ら考えて行動できること、心身の成長には欠かせないものだと考えています。
でも、障がい児は、遊具1つをとっても遊び方が分からないことが多いのです。遊ぶことでさえ、つまずいてしまっている。だから、「遊びの保証」をしてあげたいんです。
彼ら彼女らに必要なのは「特別なこと」ではなく、みんなと同じ「当たり前のこと」なんです。
それが私たちの目指す「療育」です。

司会
実際にそのために取り組んでいることはありますか。

豊島
一人一人の能力に応じた「コミュニケーションボード」を作っています。
その日、施設で何をやるのか、音声言語と視覚情報で認識できる取り組みを行っています。
その他にも、自己有能感を高めるために、子どもたちには能力に応じて色々な役割を果たしてもらっています。
最近は「褒めシャワー」の時間をつくって、お友だちの良いところを褒めるということもやっています。

僕らの施設では、子どもたちが主役なんです。
始まりの会や帰りの会で、実際に子どもたちがみんなの前で司会をしたり、紙芝居をしたり、連絡帳を配ったり、お皿洗いをしてくれる子どもいます。

自由時間にはそのために音読の練習をしたりします。
もちろん楽しみながらです。
役割を得ることで社会性が向上した子どもたちがたくさんいます。

司会
その他にも心がけていることは何ですか。

豊島
自宅以外で安心安全に過ごせるところを保証してあげる。
つまり、当たり前に過ごせるようにすることが大前提なんだと思います。
そして集団で過ごすことで、自分の強さや弱さを知る。
人間関係を学び、社会に出る準備をするのが私たちの施設での過ごし
だと思います。

司会
プログラムを作るのに苦労されたことは何ですか。

豊島
施設に通う彼らは、学校だから9時に始まって、終わるのが14時くらい。
14時15分位に迎えに行き、施設に到着するんですけど、学校から疲れて帰ってきた彼ら彼女らを目の前にすると、それでいいと思ってしまう。
恥ずかしい話しだけど、この施設を始めたころの僕らはそうでした。「彼らは大きな個性を持っている。だからここ(施設)に来た時くらい好きにさせてあげればいいじゃない。」って(苦笑)。
でも本当に必要なのはひと時の「保育」ではなく、一生を支え続けることのできる「療育」なんです。
だから今の児童発達支援管理責任者が様々なプログラムを始めてくれています。

司会
プログラムづくりはどんな感じで行われたのですか。

豊島
まずそのひとりひとりのアセスメント評価をし、一人一人の個別支援計画をつくります。
それができて初めてその子に対して大きな行動の目標の枠を作っていき、動的な過ごしと静的な過ごしと交互に組むんです。
そうやってプログラムを組んであげると、当たり前のことが当たり前にできるようになる。そうなるとみんないい顔になるんです。

司会
アセスメントつまりその子の個性を詳細に知ることが全てのスタートと言うことですね。

豊島
そして静的なプログラムを実行するには「居場所」も必要です。
この施設がマンションの一室にあった頃には集団プログラムの導入で、お子さんたちは落ち着いてはきたけれど、机と椅子がなかったので、彼らの居場所がありませんでした。今の施設に移ってからは、それぞれのお子さんに学校と同じ机と椅子があります。自分の居場所があるのはまず彼ら彼女らが大きく育つ第一歩だと思っています。

司会
ここにある椅子と机たちですね。

豊島
机と椅子はマンションで開所した頃からの念願で、心ある今の大家さんが、みんなの机と椅子を寄付してくださいました。
そのおかげで、「絵カード」教材を使って言葉と絵のマッチングの練習をしたり、学習課題として指先の巧緻性の向上の訓練をしたりと、個別プログラムや個別課題が出来るようになりました。

司会
役割や居場所があればお子さんたちは色んなことができるようになりますね。

豊島
平日の放課後では、外遊びとおやつのプログラムが主ですが、先ほどの役割や個別プログラムを導入したりして子どもたちの可能性はどんどん広がっています。
この春からは近所の畑を貸していただきましたので、土と触れ合いながら心を育む農業プログラムとして「いちばんぼしファーム」を開設し、タネ植えの季節は毎日のように畑に出かけて水やりをしてくれています。秋にはたくさんのお芋も収穫しました。四季を通じて子どもたちが様々なことを学べる場ができました。
その他にも、個別プログラムや個別課題もどんどん取り入れていきたいと思っています。
それらをひとつひとつこなすことで持っている力や知識やスキルが遺憾なく発揮されるようになるので、その辺はしっかり支えてあげたいと思います。

司会
子どもたちの個性に応じた多彩なプログラムで支えるということですね。
施設を取り囲む環境についてはどうですか。

豊島
今の僕らの施設は「放課後等デイサービス事業所」だから、学校の後の時間、つまり放課後の時間に過ごす施設事業しかできません。
以前に、神奈川県秦野市で障がい者の入所施設として60年以上前から取り組んでいる「弘済学園」の宿泊研修に参加させて頂いた時に、最重度と呼ばれる子どもたちでもきちんと日常生活を送っている姿を見て、おはようからおやすみまで常に支えることの大切さを学びました。
なので、彼ら彼女らを支えていくとなると、本当は24時間きちんと支えてあげないといけない。
学校ではどんな過ごしをしていて、家庭ではどんな過ごしをしているのか。一貫した支えをするためには、学校・家庭・施設が一体になっていくべきだと思っています。

司会
将来的には親御さんと学校とここが連携をとってやっていけたらいいのでしょうね。

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豊島
僕が大学時代に教職を取っていて、そこで学んだ教育の三大原則は「学校・家庭・地域」。健常者の教育でさえ、この三すくみが無くなってきて色々なひずみが出ているのは周知のとおりです。そういう意味では、児童福祉の世界においては、私たちみたいな「施設」も大きな役割を果たすはずで、「学校・家庭・施設・地域」にならないといけないと思います。

司会
そうですね。このような想いを発信していくことが重要だということですね。

豊島
そうですね。その為には私たちの想いだけでなく、正しい知識も発信していかなければならないと思っています。
最近は「障害は治ります」なんて堂々と言っている施設もあることに疑問を感じます。何も知らないお父さんお母さんは飛びついてしまう。勿論知っていても一縷の望みを託して飛びつくのかもしれないけど・・・。
とにかく放課後等デイサービスの存在意義を皆さんに知らせていかなければならないと思っています。

司会
そのために、この施設を作った、と。

豊島
そうですね。私たちもこの世界でやっていく覚悟を決めたからこそ、今の施設を新設しました。
最初、駅前で立ち上げた際には、マンションの一室をお借りしていましたから、個別の部屋も少ないし、トイレも1つ。子どもたちの居場所も満足に作れなかった。

でも、私たちのそんな想いを聞いてくれたのが今の大家さん。私たちのための施設を作ってくれることになって、僕が設計した子どもたちが個別プログラムができる部屋や、トイレや水場、シャワールーム。保護者の方が子どもたちの様子を見ることのできる小窓。鍵の位置も大人だけが操作できるように高さを調節したり、いずれ感覚統合療法の教材としてトランポリンを導入できるように吹き抜けも作りました。

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そして、子どもたちをしっかり支えていくためには、放課後等デイサービス事業所だけではなくて、相談支援事業所の機能も持って、学校や家庭と連携していく必要があると思っています。だから、2階には相談室のスペースや1階の子どもたちに会わずに2階まで上がれる勝手口と階段も作りました。吹き抜けもあるので、2階から子どもたちの様子を見ることもできます。
相談支援事業が出来れば、この施設の子どもたちを更に支えていくことができます。
だからこそ今は、新設されたこの児童デイすぎとで、この想いを共有して一緒に歩んでいける仲間と日々努力しています。
そのための人材(相談支援専門員)を募集していますので、「我こそは!」と思われる方がいらっしゃれば是非応募して頂ければと思います。

司会
そうですね、今では児童福祉には相談支援事業は不可欠な存在になりました。

豊島
子どもたちを支えるためにはしっかりとした各種支援計画が必要で、学校・家庭・施設・地域が一体となって支えていってあげないといけない。でもまだ世間や児童福祉の世界の人でさえ、相談支援の存在を知らない人は多いんです。だからこそ、きちんと形にして、結果を残していかないいけないと思っています。
地道にでも確実にこの施設のレベルを上げて、子どもたちの笑顔をたくさん生み出していきたいし、志のある人たちに集まってもらいたいと思っています。そしてその人たちが長く働けて、彼ら彼女らをたくさん輝かせてあげたいと強く思っています

最後に、
施設利用を希望したい場合について教えてください。

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